東京医大式 食物抗原強弱表 [関西版] 佐守小児科 2006年版

東京医大式 食物抗原強弱表 [関西版] 佐守小児科 2006年版

以下の表は、統計的に抗原度の低いものと高いものを区別した従来の「東京医大式食物抗原強弱表」をもとに、関西特有の食物を加味してつくった「 関西版」です。アレルギーを起こさないように、食材を回転させて食べていく「東京医大式回転食療法」をベースに、身体によいものを選んで食べる「選択・回転食療法」の指導をされている大阪府の小児科医、佐守先生が関西の患者さんと協力して作りました。

【注意】抗原物質(アレルゲン)になるうる可能性の低いものから5段階で表示していますが、アレルギー反応は大変個人差のあるものです。抗原度①②は絶対安全という訳ではなく、また「医師の指示で試すもの」の中でも食べて無症状の場合もよくみられます。

この表を、除去する食物をどんどん増やす為には読まないでくださいね。「食べてもいいもの」を探し出し、増やしていく為の参考にしてください。※医師の指導を受けて行ってください。

東京医大式 食物抗原強弱表[関西版]

 
抗原度①
抗原度②
抗原度③
注意した方が
よいもの
医師の指示で
試すもの
通常①②ではじめてもらいます
穀類

芋類
ひえ、うるちあわ、うるちきび、アマランサス、キノア、さくさく粉、ファインライス、くず粉、上新粉
A-カットご飯、A-カットパン
もちあわ、もちきび
タピオカ粉、さつまいも(白、農林1号)
低アレルギー米(=3度づき米、12分づき米、高度精白米など)
大麦、はったい粉、オーツ麦、ライ麦、ハト麦
片栗粉、デュラム小麦粉
さつまいも(紅赤、金時)、白花豆
オートミール
白米

小麦粉(強力粉、薄力粉、中力粉)
玄米、胚芽米(7分づき米)
とうもろこし、パン、うどん、麩
スパゲッティ
コーンスターチ
じゃがいも

ソバ
もち米、白玉粉
小麦胚芽
小麦全粒粉
さといも、やまいも
クワイ、八つ頭

(注)ここにあげた穀類・芋類の抗原度は、あくまでも穀類・芋類にアレルギー反応を起こした場合に必要な抗原度表です。一般的なアレルギー食では、ここまで気を遣う必要はありません。
ただし、玄米・胚芽米は要注意です。

■大根(みの早生、四十日、聖護院)、★アジア系かぶ7)(今市、寄居、津田、天王寺、聖護院)
★欧州系かぶ7)(長カブ、小カブ、山内)

■ラディッシュ(白丸、赤丸、二十日大根、白長など)
★コールラビ5)

■大根おろし
玉ねぎ
かんぴょう

レンコン
らっきょう
人参、金時人参
生姜、ミョウガ
ごぼう

タケノコ
こんにゃく
ユリネ
山菜類全般
ビート
ヤマゴボウ
サルシフィー
にんにく






★野沢菜1)、小松菜1)、チンゲンサイ1)
★水菜2)、キョウナ2)、ミブナ2)
★シロナ3)、パクチョイ3)
★アブラナ6)、菜の花6)
●サニーレタス、グリーンレタス

★ブロッコリー5)
●サンチュ(かきチシャ、マキタイナ)
ミツバ
アスパラガス(緑)
おかひじき

青ねぎ・浅葱・分葱
しそ、きぬさや
春菊・キクナ
★タアサイ・如月菜4)
▲かぼちゃ2)、ズッキーニ2)

高菜、ニラ、パセリ、クレソン、フキ、わらび、フキノトウ、よもぎ、ハコベ、タラノメ、山菜類

ほうれん草(西洋系品種)
からし
ニガウリ




★キャベツ、芽キャベツ
●レタス・サラダ菜
★カリフラワー
▲トウガン
◆ピーマン
アスパラガス(白)
◆シシトウ
さやいんげん
■貝割れ大根
アルファルファ、もやし、トウミョウ(豆苗)
▲キュウリ
オクラ
セロリ、ウド
ゼンマイ、椎茸
舞茸、平茸
しめじ、なめこ
マッシュルーム
◆ナス、トマト
鷹の爪

唐辛子、グリーンピース、そら豆
きくらげ
松茸、えのき茸


りんご(9~3月頃)、ぶどう(6~10月頃)
輸入ものも最近は使える

白桃、黄桃、梨
あんず、梅
プラム、スモモ
ライチ

びわ、柿、いちじく
サクランボ
洋なし、なつめ
リュウガン

いちご、ザボン
パイナップル
▲スイカ
ウリ、メロン

柑橘類ほとんど
キウイ、マンゴー
パパイヤ
ドリアン、アボガド
バナナ
食物群分類 ★アブラナ科アブラナ属:1)カブナ群 2)水菜類 3)白菜群 4)タアサイ群 5)キャベツ群 6)ナタネ群 7)カブ群
■アブラナ科ダイコン属
◆ナス科:1)ナス属 2)トマト属 3)トウガラシ属
●キク科アキノノゲシ属(レタスの仲間)
▲ウリ科:1)キュウリ属 2)カボチャ属 3)トウガン属 4)スイカ属

●まずは、食物日誌をつけてみましょう
原因となるアレルゲンを見つけるだけでなく、意外と気付いていない毎日の食事の偏りや栄養のバランスも確認できます。少し面倒ですが、まずは始めてみましょう。
●食物アレルギーの方の食事のポイント
食物に敏感な体質を持つ方は、高タンパク、高脂肪の食品や、同じ食材を繰り返し大量に食べ続けないことが大切です。基本にしたいのは、「回転食」という考えです。「回転食」とは、抗原性の低い食品から、主食や副食を4~5日の間隔をおいて摂取していく食事方法のことをいいます(多くても週2・3回程度までで)。
※医師の指導を受けて始めましょう。
●添加物や農薬が少ないもの、国内産のものを選んで
●腸内環境を整えましょう
●油(リノール酸を多く含むもの)、砂糖(精白)は控え目に
●食物繊維をとりましょう
●卵・牛乳・小麦の三大アレルゲンと仮性アレルゲンに注意しましょう

乳幼児期には三大アレルゲンの内、卵・牛乳・大豆の順でアレルゲンとなる頻度が高い傾向にあり、年齢が上がるにつれ減少する傾向がみられます(最近まで三大アレルゲンのひとつであった大豆にも注意)。仮性アレルゲンには、トマト・バナナ・なす・ほうれん草・山芋・タケノコ、鮮度の落ちた魚、チーズ、チョコレートなどがあります。

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